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協創パートナーインタビュー|「N’s Create.」 代表取締役 丹野伸哉さん【後編】

株式会社仙台協立は、単に不動産賃貸業を営むのではなく、物件それぞれに魅力的な付加価値や、建物周辺の公共空間の活用を提案し続けています。そのためには、課題を共にし、ゴールを目指す「協創パートナー」の存在が欠かせません。

共に創る、協力して創る、仙台協立と創る。

COMPASSをはじめ、仙台協立ビルのリノベーションや企画を手掛けるN’s Create. (エヌズクリエイト)は、仙台市内を中心にリノベーションを主体とした様々な事業を展開しています。代表取締役の丹野伸哉さん(以下:丹野社長)は、仙台協立から相談をするチャレンジングな相談に対し「それを課題や負担ととらえずに、さらにチャレンジをするエネルギーに変えて、クリエイティブな提案をしたい」と、これまでのプロジェクトを振り返りながら、語ります。
2025年、新たに動き出したプロジェクトは「世界一美しいゴミステーションプロジェクト」。
完成品を一方的に提供するのではなく、住民・利用者・近隣の方々と共につくり上げ、長く活用していく協創の取り組みです。プロジェクト立ち上げの背景や、活動の詳細を伺いました。

《 前編はこちらからご覧いただけます 》

 

世界一美しいゴミステーションプロジェクトとは?

2025年、仙台市広瀬通沿いの仙台協立第2ビル敷地内に「世界一美しいゴミステーション」を新設するプロジェクトが始動しました。SDGs推進活動の一環として、ビル入居者の利便性向上と環境負荷の低減、広瀬通の景観美化を目的としています。
「美しいゴミステーション」が目指す”美しさ”は、外観デザインだけを指す言葉ではありません。ごみを出すという日常的な営みを、地域のつながりや環境への意識に繋げていく。その「使い方」や「意識」までを含めて、世界一美しい場所を目指す取り組みです。

ー プロジェクト立ち上げのきっかけを伺えますか?
(氏家)仙台協立では、2023年に定禅寺通の活性化に取り組む中で、社員による定禅寺通りのごみ拾いなどに取り組んできました。当時、活動を通して、ケヤキの木の下が事業ごみの集積所となっていることで、杜の都仙台のシンボルである定禅寺通の景観を損なってしまうなどの課題が浮き彫りとなりました。
本プロジェクトでは、ごみ集積所やごみ箱を「ごみを隠す場所」ではなく「ごみや自然環境への前向きな関心のきっかけ」にとなる場づくりを目指しています。

プロジェクト詳細ページ:https://s-kyoritsu-group.jp/sdgs/trashbox/

 

ー 目的の中には、入居者の利便性向上と環境負荷の低減も含まれていますが、具体的にはどのような部分が入居者にとってメリットとなり得るのでしょうか?
(氏家)今回のプロジェクトの経緯には、近年の大きな課題でもある人件費や各種料金の値上げによる打撃や、コンプライアンス保守による取り組みも含まれています。たとえば、夜間清掃の単価上昇による管理費や賃料の見直しを最小限に抑えられるようになります。入居者の皆様のご負担を減らすことに繋がると考えています。
さらに、夜間清掃時にはテナント様が不在のタイミングにオフィスへ入ることもあり、プライバシーやセキュリティの観点から改善を求める声も上がっていました。同時に高齢化や就労環境の課題から、清掃業界では人材不足が深刻化しています。夜間業務に従事する人も減り続ける中で、持続可能な清掃体系の見直しが必要だと考えました。

丹野:加えて、今回のプロジェクトは仙台協立さんにとっての「ビル経営の強み」をさらに際立たせるものになるでしょう。ご相談をいただいた際、「ビルを貸して収益を得る」という仙台協立の原点に立ち返りながら、「仙台協立だからこそできる価値提供とは何か?」を一緒に見つめ直しました。
「世界一美しいゴミステーション」の完成により、仙台協立第2ビルは単なる貸しビルではなく、「社会や地域に貢献するビル」に変わっていきます。テナント企業は、日常的にゴミステーションを活用し、継続的に企画される清掃活動やワークショップに関わることで、企業としての地域貢献やSDGsへの取り組みを社内外に伝えやすくなるはずです。

氏家:自社ビルを持っている企業は限られています。テナントに入居することで、価値ある活動に関わることができるのは、これからの時代に合った選択肢だと感じています。もちろん、すべてのテナント企業に積極的な参画を求めるわけではありません。地域のことに目を向けるきっかけとして、日々のごみ捨てから少しずつ意識が変わっていく、それだけでも十分だと思っています。さらに、ゴミステーションはビル入居者だけではなく、地域の人にも開かれた場になります。これまで電話で回収依頼をしていた資源ごみをいつでも持ち込みいただけることで利便性が向上するはずです。

丹野:ゴミステーションは、完成物をお披露目し、運用スタートではなく、仕上げていくまでの過程も地域の皆さんと楽しみたいと思っています。ワークショップではアーティストの方を招き、みんなでゴミステーションのペイントを行いシンボルとして完成させるイベントを計画中です。

防災と日常の便利をサポートするシェアステーション

氏家:ゴミステーションは「ごみ」に対して意識を向ける取り組みですが、その前段階として必要以上の「ごみを出さない」ための取り組みも、先立ってスタートしています。仙台協立第2ビルのかつて喫煙スペースだった場所を「シェアステーション」として、掃除機や洗剤などの掃除道具、懐中電灯や簡易トイレなどの防災用品、脚立や工具セットなどの便利グッズを入居者全体でシェアする仕組みを整えました。年間数回しか使わない備品を、数回のために購入するのではなくシェアスペースから借りる。購入前に一度、本当に必要なものかを考えていただくことも、ごみに対する意識の変化を生むと考えています。
貸出しの管理は入居者の皆様に日常的に活用いただいている、オンライン上のシステムで完結するため導入後の反応を見ながら取り組みを進めていきます。
世界一美しいゴミステーションプロジェクト、シェアステーションプロジェクトどちらも今回限りで終わらせるのではなく、仙台協立ビルを始めとした場所でつながり、展開していくことを期待します。

 

インタビュー前編
N’s Create. インタビュー
https://www.s-kyoritsu.jp/topics/1146.html

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